3日目 九木 → 古和浦 → 和具
早朝まだ薄暗いなか、キャビンの自転車を出し、あたりを散策する。
漁師さんやその奥さんらしい人と、会釈を交わし通り過ぎる。
10分も走れば集落のはずれに出でしまい、そこには映画に出てくるような小さな無人駅がぽつんと立っている
浮き桟橋に戻ると自転車を置き、今度は九木神社の石段を登る
登る前は小さな森と思っていたが、そこには大人4人でも抱え切れるだろうかというほどの大木が、あちこちに在り長い歴史を感じる
カメラを出したものの、何か神域に踏込んだような感じで写真を撮るのは控えた
神社の本殿と別に、大漁祈願の亀が祭ってあり、その足が男女それぞれのシンボルを象っている。
そのちょっとユーモラスな説明の看板が神域の緊張感を和らげる。
一回りして浮き桟橋に戻るとカノン(デュフォー32F)の足立さんが串本に向け出港していった。
森上さん親子のユリ(ホルベルグラッシー43F)も和具へ向け出港
ヨットを所有する会社の社長さんが、陸路で和具まで来られるそうだ。
今日の予定地、古和浦まで近いのでゆっくりしていると、70代位の男性が来て
「今日でてくの?もう一泊していきなさい」と引き止められた。
今日は私の家で風呂でも入って、明日の早朝、漁船に乗って大敷網にかかった魚を漁っていけと進められる。
これは願っても無い話だが、今日ここへ一泊すると予定の日程で帰れなくなる可能性もある。
蒲郡に帰ったその日には、旧友と再会する約束もあるし・・・
う〜ん困った。
散々迷ったが、やはり予定通り九木を出港することにした。
給油所の浮き桟橋までフネを走らせ給油し、燃料詰まりトラブルの対策として、ポリタンクにも20L給油してもらう。
神津島のときのように燃料パイプの詰まりがどうにもならなくなった場合、このポリタンクから燃料ホースでストレーナーに燃料を供給し機走するのだ。
午前8時40分九木を出港。 次回は地元の人と、ゆっくり飲みたいものだ。
九木浦をでるとアビームの風をうけ、気持ちの良い帆走だ。
朝食はフランスパンのスライスにオリーブオイルをたらし、クリームチーズを乗せブラックペッパーを振って頂く。 中々いける、新メニューができた。
しばらくすると、流していたケンケンから衝撃音が、みるとケンケンのヒコーキをつけたままシイラがジャンプしながら逃げていく。
ショックコードを付けていたのだが、釣り糸を切られヒコーキごと仕掛けを持っていかれてしまった。
よく見ると、シイラがあちこちで飛んでいる
フネのすぐ横をシイラの群れが泳いでいるのが見える
急いで、ラビットを流すと、すぐ食いついてきたが、また切られた。 ラビットに新たに仕掛けを付けて流す。
今度は切られないようにショックコードを伸ばし、注意していると早速掛かった。
ジャンプしたり潜ったりして暴れたが何とか取り込み、シイラを2枚に下ろし冷蔵庫へ、もう逃げられません。 ヒコーキの仇をとりました。
1匹あれば十分なのでラビットを片付けビールで一服。
午後1時30分 九木に引続き初めての漁港、古和浦湾へ入る。
九木同様狭い入口を抜け奥深い浦を進む
湾中ほどでジェットスキーが走り回っており、ちょっとイヤな予感
広い港で岸壁が長く続き、あちこちにプレジャー船が横付けしており、どこにでも係留できそうだが、何となく雑然とした雰囲気を感じ、漁港を一周して出ることに。
少し距離があるが、志摩町の和具へ行くことにした。 風も良いし明るいうちに入れるだろう。
6ノットの艇速をキープし午後5時30分和具港へ入港したのだが、
ここで大きな失敗を犯してしまった。
1人での入港準備は忙しい。 エンジンを掛けセールを下ろし固縛し、重いアンカーロープとチェーンの入ったカゴをロッカーから出しアンカーにセット、係留場所に合わせフェンダーをセットする。
一連の準備を終え漁港入口の消波ブロックを過ぎたところでフェンダーが気になり、1個のフェンダーの位置を変え、前を見るとテトラの山が目前に (ほんとに近かったんです) グングン迫ってる!!!
あわててデッキ前方からコクピットへ走り、オートパイロットのロックを外すと同時に舵を目一杯右に切り急旋回!、、、、、間に合った〜ドキドキ、、、、、、
対岸の釣り客は驚いたことでしょう
事故に至らなかったものの、この失敗に私はひどく意気消沈しました。
一瞬遅れていれば5ノットでテトラに正面から激突、大事故になっていた、、、、、
原因は、この時点でフネは当然スロー運転でなければならない。
今回の状況は、いつもならエンジン1200回転前後
ところが、巡航の2000回転のまま、しかも緩みがちなスロットレバーは雑索で縛ってあった。
何でこんな失敗したんだろう? 入港は急いでいたが、十分間に合ってるし、、そんなに疲れていたわけでもないし、、、気の緩みか、、、、
そんなこともあってか、岸壁での係留作業に集中できず
横風を受けたあおりで流れた船首を岸壁に擦り、小さな傷をつけてしまったが何とか係留作業を終える
ようやく落ち着いたところで、この失敗も貴重な経験だった、と気持ちを切り替えることに
自転車を出しホテル竹生の温泉に向かうと、漁港の広場では盆踊りのやぐらや露天が立ち、大勢の人でにぎわっている。
オリオンとは反対側の船溜りに漁船に横抱き係留していユリ(ホルベルグラッシー43F)が見える
風呂の帰りに居酒屋「加奈」へいくと休業だ、寿司屋も全部閉まってる。何とか焼き鳥屋を見つけ焼き鳥でビールを飲む。
焼き鳥を食いながらユリの森上さんに古和浦を中止し和具へ来ましたと携帯をいれる。
それから3分もしないうちに、森上さんから携帯が入り、焼き鳥を全部キャンセルしてすぐ来てください! オーナーが待ってます。と一方的に話し携帯は切れてしまった。
キャンセルという訳にもいかず、ビールと焼き鳥を腹に収めユリへいくと、体格の良い気さくなオーナーさん、地元の漁師さん等が機嫌よく迎えてくれた。
気さくな社長さん、というよりヨットの好きなオヤジさん。
下駄履きのラフなスタイルで電車に乗って、この和具まで来られたとか
ハチマキは長八丸の漁師さん、オーナーさんは既に就寝。
タカベの生のぶつ切りが美味い。 1時間ほど歓談しフネへ帰る。
おかげで気分がすっかり軽くなりました。
にほんブログ村 ヨット
早朝まだ薄暗いなか、キャビンの自転車を出し、あたりを散策する。
漁師さんやその奥さんらしい人と、会釈を交わし通り過ぎる。
10分も走れば集落のはずれに出でしまい、そこには映画に出てくるような小さな無人駅がぽつんと立っている
浮き桟橋に戻ると自転車を置き、今度は九木神社の石段を登る
登る前は小さな森と思っていたが、そこには大人4人でも抱え切れるだろうかというほどの大木が、あちこちに在り長い歴史を感じる
カメラを出したものの、何か神域に踏込んだような感じで写真を撮るのは控えた
神社の本殿と別に、大漁祈願の亀が祭ってあり、その足が男女それぞれのシンボルを象っている。
そのちょっとユーモラスな説明の看板が神域の緊張感を和らげる。
一回りして浮き桟橋に戻るとカノン(デュフォー32F)の足立さんが串本に向け出港していった。
森上さん親子のユリ(ホルベルグラッシー43F)も和具へ向け出港
ヨットを所有する会社の社長さんが、陸路で和具まで来られるそうだ。
今日の予定地、古和浦まで近いのでゆっくりしていると、70代位の男性が来て
「今日でてくの?もう一泊していきなさい」と引き止められた。
今日は私の家で風呂でも入って、明日の早朝、漁船に乗って大敷網にかかった魚を漁っていけと進められる。
これは願っても無い話だが、今日ここへ一泊すると予定の日程で帰れなくなる可能性もある。
蒲郡に帰ったその日には、旧友と再会する約束もあるし・・・
う〜ん困った。
散々迷ったが、やはり予定通り九木を出港することにした。
給油所の浮き桟橋までフネを走らせ給油し、燃料詰まりトラブルの対策として、ポリタンクにも20L給油してもらう。
神津島のときのように燃料パイプの詰まりがどうにもならなくなった場合、このポリタンクから燃料ホースでストレーナーに燃料を供給し機走するのだ。
午前8時40分九木を出港。 次回は地元の人と、ゆっくり飲みたいものだ。
九木浦をでるとアビームの風をうけ、気持ちの良い帆走だ。
朝食はフランスパンのスライスにオリーブオイルをたらし、クリームチーズを乗せブラックペッパーを振って頂く。 中々いける、新メニューができた。
しばらくすると、流していたケンケンから衝撃音が、みるとケンケンのヒコーキをつけたままシイラがジャンプしながら逃げていく。
ショックコードを付けていたのだが、釣り糸を切られヒコーキごと仕掛けを持っていかれてしまった。
よく見ると、シイラがあちこちで飛んでいる
フネのすぐ横をシイラの群れが泳いでいるのが見える
急いで、ラビットを流すと、すぐ食いついてきたが、また切られた。 ラビットに新たに仕掛けを付けて流す。
今度は切られないようにショックコードを伸ばし、注意していると早速掛かった。
ジャンプしたり潜ったりして暴れたが何とか取り込み、シイラを2枚に下ろし冷蔵庫へ、もう逃げられません。 ヒコーキの仇をとりました。
1匹あれば十分なのでラビットを片付けビールで一服。
午後1時30分 九木に引続き初めての漁港、古和浦湾へ入る。
九木同様狭い入口を抜け奥深い浦を進む
湾中ほどでジェットスキーが走り回っており、ちょっとイヤな予感
広い港で岸壁が長く続き、あちこちにプレジャー船が横付けしており、どこにでも係留できそうだが、何となく雑然とした雰囲気を感じ、漁港を一周して出ることに。
少し距離があるが、志摩町の和具へ行くことにした。 風も良いし明るいうちに入れるだろう。
6ノットの艇速をキープし午後5時30分和具港へ入港したのだが、
ここで大きな失敗を犯してしまった。
1人での入港準備は忙しい。 エンジンを掛けセールを下ろし固縛し、重いアンカーロープとチェーンの入ったカゴをロッカーから出しアンカーにセット、係留場所に合わせフェンダーをセットする。
一連の準備を終え漁港入口の消波ブロックを過ぎたところでフェンダーが気になり、1個のフェンダーの位置を変え、前を見るとテトラの山が目前に (ほんとに近かったんです) グングン迫ってる!!!
あわててデッキ前方からコクピットへ走り、オートパイロットのロックを外すと同時に舵を目一杯右に切り急旋回!、、、、、間に合った〜ドキドキ、、、、、、
対岸の釣り客は驚いたことでしょう
事故に至らなかったものの、この失敗に私はひどく意気消沈しました。
一瞬遅れていれば5ノットでテトラに正面から激突、大事故になっていた、、、、、
原因は、この時点でフネは当然スロー運転でなければならない。
今回の状況は、いつもならエンジン1200回転前後
ところが、巡航の2000回転のまま、しかも緩みがちなスロットレバーは雑索で縛ってあった。
何でこんな失敗したんだろう? 入港は急いでいたが、十分間に合ってるし、、そんなに疲れていたわけでもないし、、、気の緩みか、、、、
そんなこともあってか、岸壁での係留作業に集中できず
横風を受けたあおりで流れた船首を岸壁に擦り、小さな傷をつけてしまったが何とか係留作業を終える
ようやく落ち着いたところで、この失敗も貴重な経験だった、と気持ちを切り替えることに
自転車を出しホテル竹生の温泉に向かうと、漁港の広場では盆踊りのやぐらや露天が立ち、大勢の人でにぎわっている。
オリオンとは反対側の船溜りに漁船に横抱き係留していユリ(ホルベルグラッシー43F)が見える
風呂の帰りに居酒屋「加奈」へいくと休業だ、寿司屋も全部閉まってる。何とか焼き鳥屋を見つけ焼き鳥でビールを飲む。
焼き鳥を食いながらユリの森上さんに古和浦を中止し和具へ来ましたと携帯をいれる。
それから3分もしないうちに、森上さんから携帯が入り、焼き鳥を全部キャンセルしてすぐ来てください! オーナーが待ってます。と一方的に話し携帯は切れてしまった。
キャンセルという訳にもいかず、ビールと焼き鳥を腹に収めユリへいくと、体格の良い気さくなオーナーさん、地元の漁師さん等が機嫌よく迎えてくれた。
気さくな社長さん、というよりヨットの好きなオヤジさん。
下駄履きのラフなスタイルで電車に乗って、この和具まで来られたとか
ハチマキは長八丸の漁師さん、オーナーさんは既に就寝。
タカベの生のぶつ切りが美味い。 1時間ほど歓談しフネへ帰る。
おかげで気分がすっかり軽くなりました。
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コメント
コメント一覧 (4)
危機一髪でしたね。
シングルは気楽な反面、入出港などは
忙しくて大変そうです。
ブログで恥をさらしましたが、今回のことはいつも頭の片隅において、ヨットに乗ろうと思ってます。 反省です。
最低のミスでした。 思い出しブログに書き込みながら、またまた凹みました。
そんな反面、人との出会いはクルージングの大きな楽しみなんです。
各地に少しずつ知人ができて再開が楽しみになります。